唾を吐く男が◯◯だった話

出勤前

唾を吐きながら
歩く男とすれ違った


40代そこらだろう

無精髭で

ヨレヨレのスーツ


すれ違いざまに
口を拭うその姿に

以前自由席の話を
ブログに
書いたことを思い出した


当たり前の常識が
低い

お弁当の匂い
ヘッドフォンからの
音漏れ
極端な座席シートの
倒し方

落ちついた
空間が約束されない
自由席

グリーン車は
高い

が

静かな空間が
約束されている

飛び跳ね
走り回る子供もいない

作業効率も上がる

自分のテリトリーを
脅かされない

この空間は
自由席から
グリーンに変える
金額以上の価値だろう

ただ
一歩外に出ると

みたくない景色まで
見なければならない

唾吐くとか
舌打ちしながら
歩く人って

あーね

っていう人が多い

キャバクラもそうだ

やたら
触ってきたり

好きアラバ
キスしようと
するくらい
近い人とか

あーね
っていう人。

結婚すると
独身の身よりも
自分に
かけられる
お金が
少なくなるのかもしれない

実は親が
体が不自由で


働いても働いても
お金が
そっちに
注がれるのかもしれない

子供のために
学費や子育てや
生活費をだして

養うために
自分のスーツを
新調する余裕が
ない人なのかもしれない

ただ


思うのだ

床に唾吐く理由って

あるか？



わたしの父親が
同じことしてたら
嫌だよ


と思うと同時に

わたしも
なっていたかもしれない
未来に
今から気をつけるべきだと

思う朝比奈であった


どんな背景があっても
床に唾を吐く人は

返ってきてるよ
自分の環境に。





朝比奈